マネジメントの仕事を長くしていると、
人が人に指示をしている、そのやり方や言い方が気になったり、
こうすればもっと良くなるのに、と、お節介ながらに思ってしまうことがあります。
先日食事に行った時、その店はそれなりの人気店のようで、お店の前にも5人以上の列ができており、
しばらく待って席についてからも、「少々時間がかかると思います」とのことでした。
カウンターの席だったので、目の前に店長と思しき人と、スタッフが他に2名いて
動きを観察することが出来ました。
しばらく様子を見ていると、店長は調理を含めて、めちゃめちゃ忙しそうなのですが、
スタッフ2名は、どうして良いかわからなさそうな微妙な動きをしています。
1人のスタッフは、店長から、ご飯の残りがどれくらいあるか聞かれ、答える。
『だったら、新たに〇合炊いて』という指示をもらい、それに対応する。
それが終わると、店長に指示を仰ぎたいのか、忙しそうな店長の手が空くタイミングを見計らっています。
もう1人のスタッフは、外に並ぶ行列の人に名前を聞いたり、メニューの案内をしに行き、
戻って来て、『お客様に聞かれたんですけど、あと何分くらいかかりそうですかね?』と聞いている・・・。
そして、店長もそれに、あと30分くらいかな、と答えながら、
先のスタッフに、追加の米を炊き始めたか聞いている。
これでは、店長とスタッフ合わせて3人もいるのに、
1.5人分くらいの生産性しか出ていないように感じます。
店長の方針なのか、性格なのか、わかりませんが、
1から10まで、スタッフの動き全部を確認し、指示がしたい様子です。
残りのご飯が少なくなったら、ランチの残り時間、お客様の待ち人数を見て、
適切な量のお米を炊くように、流れや、しきい値を決めておけば、
スタッフはきっと安心して、自発的に動いてくれると思うんだけど...。
外に並ぶ行列も、今日が初めてじゃないのであれば、
ランチ時間のお客の回転率を、過去の実績から導き出して、情報共有しておくことで、
スタッフが自分の判断で『少々の前後はあるかと思いますが、だいたい30分程度と思います。』と
回答することが出来ると思います。
仕組み化すること、自発的に動く教育をしていないことを下地として、
更にはマイクロマネジメントをしすぎてしまうことで、スタッフの成長を阻害しているとともに、
店長は自ら、自分の仕事を忙しくしてしまっています。
作業を棚卸して、それぞれの意味や目的をセットにして、役割として渡してしまう。
出来ることなら、今の実力よりほんの少しだけ難易度の高い役割を与えて、
その旨を伝え、あなたの成長を期待している、いつでも支援する、ということまで伝える。
そうすることで、店長は、もっと楽して、もっと多くのお客様に美味しいランチを提供できるのにな、
と思いながらハンバーグ定食を30分以上も待ったのでした・・・^^;
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