マネジメントノート#5

マネジメント



マネジメントの仕事を長くしていると、
人が人に指示をしている、そのやり方や言い方が気になったり、
こうすればもっと良くなるのに、と、お節介ながらに思ってしまうことがあります。

先日食事に行った時、その店はそれなりの人気店のようで、お店の前にも5人以上の列ができており、
しばらく待って席についてからも、「少々時間がかかると思います」とのことでした。

カウンターの席だったので、目の前に店長と思しき人と、スタッフが他に2名いて
動きを観察することが出来ました。

しばらく様子を見ていると、店長は調理を含めて、めちゃめちゃ忙しそうなのですが、
スタッフ2名は、どうして良いかわからなさそうな微妙な動きをしています。

1人のスタッフは、店長から、ご飯の残りがどれくらいあるか聞かれ、答える。
『だったら、新たに〇合炊いてという指示をもらい、それに対応する。
それが終わると、店長に指示を仰ぎたいのか、忙しそうな店長の手が空くタイミングを見計らっています。

もう1人のスタッフは、外に並ぶ行列の人に名前を聞いたり、メニューの案内をしに行き、
戻って来て、『お客様に聞かれたんですけど、あと何分くらいかかりそうですかね?』と聞いている・・・。
そして、店長もそれに、あと30分くらいかな、と答えながら、
先のスタッフに、追加の米を炊き始めたか聞いている。

これでは、店長とスタッフ合わせて3人もいるのに、
1.5人分くらいの生産性しか出ていないように感じます。

店長の方針なのか、性格なのか、わかりませんが、
1から10まで、スタッフの動き全部を確認し、指示がしたい様子です。

残りのご飯が少なくなったら、ランチの残り時間、お客様の待ち人数を見て、
適切な量のお米を炊くように、流れや、しきい値を決めておけば、
スタッフはきっと安心して、自発的に動いてくれると思うんだけど...。

外に並ぶ行列も、今日が初めてじゃないのであれば、
ランチ時間のお客の回転率を、過去の実績から導き出して、情報共有しておくことで、
スタッフが自分の判断で『少々の前後はあるかと思いますが、だいたい30分程度と思います。』と
回答することが出来ると思います。

仕組み化すること、自発的に動く教育をしていないことを下地として、
更にはマイクロマネジメントをしすぎてしまうことで、スタッフの成長を阻害しているとともに、
店長は自ら、自分の仕事を忙しくしてしまっています。

作業を棚卸して、それぞれの意味や目的をセットにして、役割として渡してしまう。
出来ることなら、今の実力よりほんの少しだけ難易度の高い役割を与えて、
その旨を伝え、あなたの成長を期待している、いつでも支援する、ということまで伝える。

そうすることで、店長は、もっと楽して、もっと多くのお客様に美味しいランチを提供できるのにな、
と思いながらハンバーグ定食を30分以上も待ったのでした・・・^^;


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